2.学歴間格差
平成12年度モデル賃金調査結果から大卒男子(全職種)及び短大卒女子(全職種)を基準として学歴間の賃金格差を男女別に比較したものが表3である。男子では、大卒が、女子では短大卒が概ね高卒を上回っているが、高卒男子(生産)の30歳・35歳、高卒女子(生産)の20歳では大卒・短大卒を上回っている。これは、技術を持った比較的若い生産・技術職が企業において求められている現状を反映したものと考えられる。しかし、それ以降の年齢になると大卒・短大卒との格差は広がっていき、55歳男子では大卒より15ポイント、35歳女子では短大卒より10ポイントほど下回っている。また、高卒男子(事務・営業)では30歳で大卒との開きは0.6ポイントと最も少なくなっており、それ以降は4〜6ポイント程度の推移を見せ、55歳では5.4ポイントの格差が生じている。また、高卒女子(事務・販売)では27歳で0.9ポイントと短大卒に最も近い値となっており、35歳では2.4ポイントの開きがある。男子、女子ともに高卒(生産)が若年層においては高めとなっているが、男子では30歳、女子では20歳をピークにして相対的に落ち込んでいき、男子45歳以降、女子30歳以降では大きく高卒(事務・営業・販売)との格差も開いてくる。特に、高卒男子(生産)の中高年層における賃金抑制が図られているのが分かる。 表3−(1) 学歴間格差(男子) 大卒男子=100
表3−(2) 学歴間格差(女子) 短大卒女子=100
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