4.品目別にみた主要購買施設(業態)

 商業施設の業態毎にその買物内容を聞き回答のあったものを、品目別にその購買施設(業態)の回答割合をポイント化し比較してみた。
 これらのポイントは、単純に品目毎に比較できるものではないが、傾向や購買行動の特徴を知ることは可能であろう。
 そこで、これを買回性商品と最寄性商品の品目に分けて、その特徴についてまとめてみた。
※以下で「ショッピングセンター」となっているものは「ショッピングセンター・スーパーマーケット・ホームセンター」についての回答である。


(1)買回性商品
 
 紳士服、家具、家電製品では「郊外の大型専門店」での購買が強く、婦人服、靴・バック、時計・貴金属、アクセサリー、ブランド品などファッション性の高い商品は「百貨店」、「福井駅前の商店街」が選ばれている。贈答品は、「百貨店」が圧倒的な強さを示している。
 ショッピングセンターは、すべての品目で平均的な位置を占めている。

 品目別にみていくと、紳士服では「大型専門店」が30ポイント、「ショッピングセンター」、「百貨店」がそれぞれ15ポイント、「福井駅前の商店街」10ポイントの順に高く、家具では「大型専門店」が30ポイントとなった以外はすべて10ポイントを下回り、家電製品では「大型専門店」が47ポイントと高く、「ショッピングセンター」が17ポイントと続いている。
 ファッション性の高い商品についてみてみると、婦人服では「福井駅前の商店街」32ポイント、「百貨店」28ポイント、「ショッピングセンター」22ポイント、「大型専門店」18ポイントの順に、靴・バックでも「福井駅前の商店街」39ポイント、「百貨店」
29ポイント、「ショッピングセンター」22ポイント、「大型専門店」20ポイントとなっている。
 アクセサリーでは「百貨店」23ポイント、「福井駅前の商店街」21ポイント、「ショッピングセンター」12ポイントの順に、時計・貴金属では「百貨店」19ポイント、「福井駅前の商店街」18ポイント、「ショッピングセンター」10ポイントの順に、ブランド品では「百貨店」35ポイント、「福井駅前の商店街」23ポイントとなった以外はすべて10ポイントを下回った。
 贈答品では、「百貨店」が42ポイントと圧倒的に高く、次いで「ショッピングセンター」の10ポイントとなった。




(2)最寄性商品
 
生鮮食料品では「ショッピングセンター」、「近くの商店」が強く、惣菜・調理食品ではこれらに加えて「コンビニ」も高い。軽衣料・下着、日用雑貨、生活雑貨は「ショッピングセンター」が圧倒的に選ばれ、酒・ビール類は「コンビニ」、「近くの商店」、「郊外の大型専門店」の順に。


生鮮食料品では「ショッピングセンター」が60ポイント、「近くの商店」46ポイント、「コンビニ」14ポイントの順で、惣菜・調理食品では「ショッピングセンター」の49ポイントに次いで「コンビニ」が48ポイントと高く、「近くの商店」42ポイントと続いた。
 軽衣料・下着では、「ショッピングセンター」が44ポイントと飛びぬけて高く、「大型専門店」16ポイント、「百貨店」、「福井駅前の商店街」がそれぞれ12ポイントと続いている。
 日用雑貨品では「ショッピングセンター」が62ポイントとこちらも飛びぬけて高く、「コンビニ」が25ポイント、「近くの商店」が21ポイントの順となった。
 生活雑貨品では、日用雑貨品と同じような傾向が表れたが、「ショッピングセンター」、「コンビニ」、「近くの商店」のポイントがやや低下し、逆に「福井駅前の商店街」16ポイント、「大型専門店」15ポイント、「百貨店」10ポイントなどと若干増加している。
 これらと違った特徴が表れたのが、酒・ビール類で「コンビニ」が37ポイントと最も高く、次いで「近くの商店」が34ポイントと健闘、「大型専門店」が26ポイントと続いている。