1.業務時間後の行動パターンについて
業務時間が終了したあと、主にどのような行動パターンをとるのか、多いものから2つまで選択してもらったところ、男性は「残業がありまっすぐ帰宅する」パターンが最も多く、女性は「残業がなく寄り道して帰宅する」パターンが最も多かった。
また既婚者に、結婚前と後では業務時間後の行動パターンに変化があったかどうか尋ねたところ、既婚者の7割以上が変化が「あった」と回答した。
具体的には、1.退社後まっすぐ帰宅するようになった(62.3%)、2.あまり残業をしなくなった(19.7%)、早く帰る日と遅く帰る日のメリハリがついた(19.7%)というのが、主な変化の内容。男性よりも女性のほうが変化は顕著な傾向にある。
2.「寄り道」について
寄り道をして帰るときどのようなところに寄るのかというと、男女で違いが見られた。
男性は1.本屋・CDショップ(39.7%)、2.コンビニエンスストア(37.9%)、3.飲食店(27.6%)、4.パチンコ・麻雀など(25.9%)、5.寄り道はめったにしない(22.4%)…など。
女性は1.食品スーパー(42.2%)、2.ショッピングセンター(41.1%)、本屋・CDショップ(41.1%)、4.飲食店(27.6%)、5.コンビニエンスストア(20.0%)…など。
また寄り道をするとき行動を共にするのは誰かというと、1.自分ひとり(76.2%)、2.友人・知人(31.7%)、3.職場の同僚(23.0%)などが主な回答。
また「寄り道をめったにしない」という回答者の場合、またふだん寄り道をする人でも「寄り道をせずに帰る場合」になぜ寄り道しないかというと、男女で理由に違いが見られた。
男性は1.疲れているので早く帰宅したい(27.0%)、2.特に理由はなく寄るところもない(20.7%)が主なもの。女性は1.早く帰って家事などをしないといけないため(26.7%)、2.疲れているので早く帰宅したい(25.6%)が主なもの。
ちなみに、夕方〜夜のような遅い時間帯でも利用できるとよいと思う場所や施設は、1.病院(42.6%)、2.銀行・郵便局(40.5%)、3.百貨店・ショッピングセンター(34.5%)、4.県庁や市役所などの窓口(26.4%)、5.図書館(21.6%)などとなっている。
3.「残業」について
1週間のうちどのくらい残業をするかというと、これも男女で違いが見られた。
男性は、1.ほとんど毎日(44.8%)、2.1・2日くらい(13.8%)、3.4・5日くらい(12.1%)。
女性は、1.めったにしない(46.7%)、2.1・2日くらい(14.4%)、3.ほとんど毎日(11.1%)、一概には言えない・わからない(11.1%)。
また、残業をした日には何時ごろに帰宅することが多いかというと、男性は、1.午後8〜9時(38.9%)、2.午後7〜8時(35.2%)、3.午後9〜10時(25.9%)が多い。女性は、1.午後7〜8時(54.0%)、2.午後8〜9時(42.0%)、3.午後9〜10時(16.0%)。
4.「帰宅後」について
帰宅後はどのように過ごしているかというと、1.テレビをみる(75.7%)、2.新聞や本・雑誌などを読む(39.9%)、3.家族と団欒(33.8%)、4.休養・何もせずくつろぐ(23.0%)、5.家事・育児(21.6%)…など。男女別に見ると、男性は女性にくらべ「趣味の活動」が多く、女性は「家事・育児」が多い。
5.総括
業務時間が終了したあとの行動パターンはそれぞれで、残業してから帰宅する人、寄り道する人、まっすぐ帰宅する人などさまざま。また既婚未婚の別、男女によって行動パターンの傾向に違いが見られ、主に家庭環境が大きく影響しているのではないかと予測できる。
また退社後の時間を有効に活用できているかとの問いの結果は以下のようになっている。
男女で時間を活用できているかいないかの意識に違いが見られる。これはおそらく男性のほうが残業日数が多く残業後の帰宅時間も遅いことに関係があるのだと考えられるが、女性が業務時間後の行動全般において「家事」「育児」という項目をあげていることも要因のひとつと考えられる。
どちらにしろ勤労者の平日は、帰宅時間も遅めで仕事で疲れたうえ家事雑務などに追われて、ちょっとした寄り道程度以外には、習い事やスポーツ活動などあまり積極的な活動はできていないようだ。
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