2000年2月の調査「ハッピーマンデー調査」

 
調査目的今年から祝日の曜日指定化としてハッピーマンデー制度が実施されているが、ハッピーマンデーについて勤労者がどのように考え、また最初のハッピーマンデーとなった1月第2月曜日を含む連休をどのように過ごしたのかなど、ハッピーマンデーに関する意識を調査
調査対象 福井市とその近郊の企業に勤務する男女280名
調査日 平成12年1月14日〜1月24日
調査方法郵送にて配布、返送
回答者数男性計:61名、女性計:96名、不明2名 (計159名)
回答者の平均年齢35.2歳
回答者の内訳
(単位:人)
18-24歳25-29歳30歳代40歳代
50歳代
60歳代
既婚男性
0
5
6
13
16
1
41
未婚男性
6
6
2
2
0
0
16
既婚女性
4
4
15
13
7
0
43
未婚女性
23
16
12
1
1
0
53
性別または結婚不明
0
1
1
1
1
1
4
小計
33
32
36
30
25
1
157
年齢不明2名 合計159名

   


 

1.ハッピーマンデーの賛否と認知時期


 ハッピーマンデーについて「おおいに賛成」「まあ賛成」を合わせると、全体の72.9%に昇り、たいていが賛成派。しかし一方で「全く反対」との回答も15.1%あった。
 また、ハッピーマンデー制度が実施されることをいつごろから知っていたかというと、「半年〜1年前」との回答が最も多く、47.2%。「数ヶ月前、2000年のカレンダーや手帳を見て知った」との回答が33.3%。「法律が改正された2年前から知っていた」との回答は8.2%にとどまり、逆に「今年になってから知った」との回答も10.7%になるなど、全体的に見ても、認知時期は必ずしも早いとはいいがたい結果となった。


      



 
2.最初のハッピーマンデーの過ごし方


 最初のハッピーマンデーとなった先月の第2月曜日だが、連休をどのように過ごしたかというと、1.家でゆっくり休養した(57.9%)、2.ショッピングにでかけた(32.1%)、3.家族と過ごした、家族とだんらん(19.5%)、4.外食にでかけた(14.5%)、5.映画や音楽を鑑賞した(10.7%)…などとなっており、天候のせいもあってか旅行や日帰りのレジャーにでかけた回答者は少なかった。(複数回答)
 また祝日の曜日指定化には、連休を創り出して祝日関連の行事や活動を行いやすく、また参加しやすくする狙いもあるようだが、今回成人の日関連の行事については、家族や親戚にちょうど成人式を迎える者がなければ参加しない行事・行わない活動とはいえ、成人関連の行事に参加・見学したという回答者は3.1%にとどまった。




3.ハッピーマンデーができてよかったこと、困ること


ハッピーマンデーのメリット
 ハッピーマンデー制度によって連休ができると、1.旅行・外出する機会が増える(39.6%)、2.効率よく休日を活かせる(39.0%)、余暇プランがたてやすい(39.0%)…などがメリットとして挙げられた。(複数回答)
  
 
[ハッピーマンデーのデメリット]
 逆にハッピーマンデー制度によって生じるデメリットとしては、1.祝日の意味や由来がおろそかにされる(44.0%)、2.祝日がいつなのかわかりにくい(38.4%)、3.みんなが外出するためどこに行っても混雑(23.9%)…などとなっている。(複数回答)
   

 

4.今後、連休が増えたらやってみたいこと


 今後、ハッピーマンデー等で更に連休が増えた場合にやってみたいことは、1.泊りがけで温泉旅行(58.5%)、2.趣味の活動(34.6%)、家でゆっくり休養(34.6%)、4.遊園地などのレジャー施設で遊ぶ(23.3%)、スポーツ(23.3%)、6.キャンプなどのアウトドア活動(21.4%)…などの結果となった。積極的に活動するというよりは、休養・リフレッシュを重視した活動を希望する回答者が多かった。





 5.今後の祝日の曜日指定化について


 今後、残りの祝日の曜日指定化について、「どんどん進めてもっと連休を増やしてほしい」(19.5%)、「もう少し連休を増やして欲しい」(19.5%)という意見に対し、「何でもかんでも連休にする必要はない」(48.4%)、「これ以上進める必要はない」(10.1%)との意見が上回っており、ただ連休を創出するための祝日移動であれば必要ないとの見解の回答者が多いといえるのではないだろうか。 



6.ハッピーマンデーについて自由意見


(※できるだけ原文のままで転載した)
今までの地元のまつりなどの指定開催の意味がなくなる。でも日本人は働きすぎなのでこうでもしないと休日がとれない。これでよかったと思う。
祝日が土曜日だと損した気分だったが成人の日と体育の日に関しては今その心配もないしハッピィな気分になれる。働きながら主婦をしている自分には少しでも多く休養が取れるのはうれしい限りです。
休日の年間総数を増やすことがむずかしい現状では、ハッピーマンデーのような工夫は結構だと思う。
連休が増えると楽しみも増えるがお金の出費も増えるのでちゃんと計画をたてて休日を過ごしたいと思う。
休日は分散していたほうが体は休まる。連休が増えると、連休あけに仕事に出るのがいやになる。
祝日の意味や由来がおろそかにされないようにハッピーマンデーを決めてほしい。
休日を多くして子供と親など家族の団欒、ふれあいを持つようにとのことで土曜日なども休みになっているが、連休ともなると子供が学校嫌いになる気がするし、勉強も遅れる。休日が増えるとサービス業も活気が出て、親が休日に仕事となると子供の鍵っ子が増える。
すべての休日を土日に重ならないようにして欲しいです。現在の祝日が土曜日に重なった場合、振り替え休日にしてほしい。
成人式はどうせなら3連休の中日に行うことで統一したらいいと思います。遠くから帰省する人も多いと思いますので。
ハッピーマンデーを採用した次の土曜日を出勤日にする企業がある場合はゆとりある生活をつくるための制度とは言えなくなると思う。
あまり休みが多くなると、休日が当たり前のようになってしまい、体がなまるということはあると思う。ある程度働いてたまに平日に休みがあると嬉しいという気がする
成人の日は県外に出ている方が帰省するために連休にしたほうがよいというメリットがあり、ハッピーマンデー制度でよいという事例だと思います。しかしその他の休日には古来からの意味があり、少しでもその意味を確かめるべきだと思います。それが日本の伝統のひとつだと思います。毎年日が変わってしまうとなぜ休みなのかわからなくなってしまいます。
とにかく無意味な制度だと思う
役場などで証明書をとりたいとき連休になれば1日延びてしまい大変不便です役場のほうで休日でも銀行のATMのように利用できる方法を考えていただけるのなら連休が続いてもかまわないと思います。
成人の日は父の日や母の日と違ってもっと大切にされるべき日ではないでしょうか。興ざめです。
学校の休日も含め考えていただきたい(家族としての行動がとりにくい)
連休になるのは悪いことではないが、週の間に休日があるほうが中休み的で働いているものにとっては気分転換になってよかった。
家族の中に商業サービスをしているものがいる。ハッピーマンデーの余暇取得と無関係に成立つが、サービス業の方々にも休める全国一斉ハッピーマンデーにならないだろうか?
祝日にすることはよいが、この意義を確認するにはこれに関する行事等の情報を流して意義のある日にすること。単にレジャーのための祝日なら休養祝日という名称にすべき。今はあまりその意義が強調されない雰囲気がある
長い休日はありがたいと思いますが、業務面では混乱を生じる可能性が多くある。
ハッピーマンデーはサラリーマンだけの休日である。自営の人たちには関係ないと思う。迷惑だと思っている人もたくさんいると思う
日月曜日は連休となるが、そのために土曜日が会社の出勤日になったのでは結果同じである。企業・会社の理解が必要である。
6月だけ連休がないので、連休を作ってほしい。



6.総括


 全国的には旅行、交通機関などの予約状況が好調だったという情報もあったが、今回の調査に関しては、正月休みから間がないことや天候が不順だったこともあり、連休とはいえレジャー関連の動きは少ない結果となった。
 今後についても「何でもかんでも連休にする必要はない」とした回答者が全体の約半数に昇ったわけだが、今回の成人の日と体育の日のハッピーマンデー化に関しては「賛成」とした回答者が多い。またハッピーマンデーによるデメリットとして祝日本来の意味や由来がおろそかにされるという懸念を挙げた回答者も多かったが、祝日を含む連休中に行われる祝日関連の行事や活動、意義などをもっとPRするなど、今度の進め方しだいで、祝日の曜日指定化がうまく生活パターンとわれわれの感情に溶け込む可能性はあるといえるのではないだろうか。



とっておきのデータへ調査・統計集へホームページへ