グローバル化の進展により製造業の空洞化が危惧される中、新たな地域産業の担い手として観光分野への期待が高まっています。一方で、近年の観光スタイルは、団体から個人旅行へ、また物見遊山的観光から体験型観光へと変化しており、観光に対する取組みについても地域固有の資源を活かした特色あるものが求められています。

また、平成26年度には北陸新幹線が金沢まで開業、また舞鶴若狭自動車道が全線開通し、行動範囲が拡大することで首都圏など各方面からの観光客の増加が見込まれ、これらの観光客に福井まで足を延ばしてもらう仕掛けも当然必要となります。

福井商工会議所では、福井市に求められる観光の取組みについて、経営者の視点から研究し、別添のような提言書をとりまとめました。具体的な取組みを提案しておりますので、是非実現に向けて取組むとともに、今後の観光振興に向けた推進体制づくりに対し、下記のとおり取組むことをお願いいたします。

１．市政の最重要課題としての観光の位置付けと関係部局一丸となった取組み

福井市の産業育成の観点はもとより、市民の地域に対する誇りの醸成に向けて、観光を今後の市政の最重要課題として位置付け、市長が先頭に立って様々な取組みにおける各部署間の調整などに当たりながら、関係部署一丸となって全市的に取組みいただきたい。

２．福井県など観光関係団体間の連携強化に向けた体制づくり

福井市が県都としてのリーダーシップを発揮し、観光について福井県と議論を深め、連携を一層強化して、県と市が一体となって総合的に県都の観光振興に取組みいただきたい。また、県のほか、㈶福井観光コンベンション協会、福井商工会議所など関係団体の代表者や担当者レベルの集まりを定期的に開催し、本提言内容を含めた進捗状況確認など、観光の取組みを強力に推進していただきたい。